1月15日
2019-01-15


朝まだ暗い時間に犬との散歩から帰り、お茶を入れる。
今日は早くに出勤するけれど、それでもまだ家を出るまで1時間。
新聞など流し読みし、そして今日が祖母の命日だと気が付いた。
2001年の今日、祖母は100歳で逝った。

あの年、ずっと病院の個室に付き添っていたっけ。
でもあの日の朝、僕は他院へ入院し最後に立ち会えなかった。
僕の顎に出来ていた顎下腺腫はもう待ったなしの状態で、
その手術の日程を変えることが出来なかったからだ。

あの日までの僕や我が家と、それ以降のそれは全く違うものになったな。
祖母が趣味で作っていた家庭菜園は相続で失くした。
僕が大好きだったあの古い家も賃貸住宅に変わった。
祖父母が植え大木になっていた樹もみな切り倒してしまった。

この18年の間に父も母も居なくなり、僕は実家も無くし小さな家を建てた。
そしてMが月の半分ほどをこの家で過ごし、Mの子もたまにやって来る。
そりゃ18年も有れば色々な事が変わる。
僕だってすっかり歳をとった。
でも祖母との暮らしも、教わった事も少しも忘れはしない。

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今の時期、食べても食べても畑の大根を食べ切れない。
毎年もっと少なく種を蒔こうと思うけれど、借りている畑が広すぎてつい作ってしまう。
食べ切れない分はこうして干すのだ。
切り干し大根と言うには大きすぎるし、凍み大根と言うには東京の冬は暖かだ。
だから何と呼べばいいのか解らないけれど、毎年これを作っている。

干しあがった大根を出汁で戻し、ニシンや豚バラで炊く。
その美味いことよ。
これも祖母に教わった数えきれない事の一つ。
僕とって祖母の存在は本当に大きなものだったと改めて思う。
今夜はそんな祖母の好きだったカキフライを作った。



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